こんにちは、外資系マーケッターのはらだっちです。
「TOEICのリスニングパートができないのは、リスニングの練習が足りないから」
「英語の聞き取りができないのは、リスニング力不足のせい」
英語を勉強している人の多くが、こう思っているはずです。で、この対策として
「良いリスニング用の教材を探して、購入しよう!」
「英語をとにかく多く聞こう。映画を字幕なしで見る訓練をしよう!」
とリスニング教材を買ったり、ネットフリックスを字幕なしで見たりしようとします。
でもこれ、すごく効率が悪いし、場合によっては、全く意味がないことも多いんです。
その理由は、リスニングができない、英語の聞き取りができないのは、「リスニング力の不足だけが原因ではない」からです。
例えば、「リスニングの点数があがらない」と一口に言っても
- 後でスクリプトを見ると、単語自体を知らなかった
- 全部知っている単語なのに、音になると聞き取れなかった
のレベルによって打ち手は全然違います。その原因の見極めが最も重要です。
この記事では、「ヒアリングができない理由」を判断する方法をお伝えします。見極め自体は簡単ですので、正しい勉強法で学習してください。
目次
リスニングができない理由の判断とそのレベル
リスニングができない理由の判断をするのに必要なものは、
- 聞き取れなかった英語音声のスクリプト(英語音声が文字化されたもの)
- その日本語訳
です。
通常の英語教材や音声付きの教材であれば、スクリプトと日本語訳がついているはずです。
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音声を聞いて、わからなかった部分をスクリプトで英語とその日本語訳を確認します。あなたのレベルは以下のどれに当てはまっていますか?
レベル1 単語を知らない
スクリプトを見て、「よくわからないなー、知らない単語ばっかだし・・・」という場合は、リスニングができなかった理由は、単語力不足です。
知らない単語を、聞き取ることができて、その意味がわかるわけがありません。「そんなの当然じゃん?」と思うかもしれませんが、知らない単語ばかりの海外ニュースを聞いたり、映画を字幕なしで見たりという練習をずっと行い、その結果全くリスニングができるようにならない、ということをしている人が実は多いです。
この場合の対策は、
- ほぼ知っている単語ばかりの教材を選ぶ
- そもそもリスニング教材ではなく、単語の教材を買って勉強する
が答えです。
個人的には、英語ができないという人のほとんどがこの状態だと思っていて、まず3ヶ月くらい集中して単語力強化のみに時間を使うのがいいと思っています。どんな本でもいいので、まずは1冊ほぼ完璧にするところからがスタートです。
レベル2 単語はわかるのに、文の意味がわからない
スクリプトを見て、「単語は知っているのによくわからないなー、意味がわからない・・・」という場合は、リスニングができなかった理由は、文法やイディオム・慣用句不足です。
読んでみて理解できない文章は、聞いても理解できないので、聞き取れない原因はリスニング力不足ではないです。
例えば、この文章の意味わかりますか?
- Pull over there right away.
pull overは「車をとめる」
right awayは「すぐに」
ですが、このようなイディオム・慣用句の知識がないと理解できません。
この場合の対処法は、文法の参考書を購入し、勉強することです。
レベル3 英語を語順通りに理解できない
スクリプトを見て、「じっくり読めばわかるんだけど、聞いたときに追いつかない・・・」という場合は、リスニングができなかった理由は、語順通りに訳すことができないことです。
日本語と英語では語順が違います。日本語の語順で考える癖があると、「単語は聞き取れるのに、意味が分からない」ということに悩まされます。
たとえば、
I know the girl that is walking with a dog.
という英語を
と訳すことが日本語の語順で訳すくせです。
リスニングでも多くの人がこのように英語を理解しようとしてしまいます。でも、英語はどんどん流れてきますから、すぐに語順の変換が間に合わなくなります。「単語は聞き取れるのに、意味が分からない」という状況になる原因です。
じゃあ、どのように英語を理解していけばいいかというと、「英語を英語の語順のままで理解する」です。
I know the girl / 私はその女の子を知っている
that is walking / 歩いている
with a dog. / 犬を連れて。
といった具合に理解していく必要があります。
この場合の対処法は、簡単な英語で英語の語順通り理解することを多くこなすことです。リスニングの本でもいいですし、文章読解の本でもOKです。語順通りにスラスラ読めるようになれば、リスニングの際にもできるようになってきます。
レベル4 英語の実際の音の変化に対応できない
スクリプトを見て、「読めば簡単なのに、聞きとれない・・・」という場合は、リスニングができなかった理由は、音の変化への対応です。
ここまでのレベルにきてようやく「リスニングの本」などを買っての勉強となります。
例えば、アナ雪の[Let it go」って「レット・イット・ゴー」じゃなくて、「レリゴー」って聞こえます。
こういうのはリスニングの勉強をしていくことが必要になります。
音の変化に対応するには、ディクテーションという勉強方法がいいです。ディクテーションとは要は書き取りです。
こちらもテキストやアプリがありますので、活用して勉強してください。
まとめ
この記事では、リスニングができない4つの理由とその対策についてまとめてみました。
レベル1 単語を知らない→単語の勉強をする
レベル2 単語はわかるけど、読んでもわからない→文法・イディオムの勉強をする
レベル3 英語を語順通り理解できない→簡単な文章を英語順で理解する練習をする
レベル4 英語の実際の音の変化に対応できない→ディクテーションをする
ぜひ正しい勉強方法をして、英語力を高めましょう!